無題

今まで絵空事なんだと思い込んでいた世界
その世界が、一瞬見えてしまったばっかりに
男は現実から目を背けそちらの世界に行きたがった
だが
現実をしっかりと見据え生きれない男に
もはや資格は無く
望めば望む程、その世界は遠のく
それ知らず
男は今日も引きずり続ける
なんと愚かな事だろう
あの燃えたぎるような情熱や自分を突き動かして来た夢は何処に消え去ってしまったのか

見えていないだけである
甘美な世界に魅せられてしまった眼が目覚めなければ、あるものも見えるはずが無い

男よ
戯言を抜かし妄想を蔓延らせている場合ではない
今こそ目覚めなければ
男に未来など広がっているはずが無い

どうか
現実を
夢を
創造を
直視し
闘いたまへ